プレママになったあなたへ ~産前編~
妊娠おめでとうございます
母子健康手帳をもらって、あなたのお名前を記入しましたか? 初めての妊娠?それとも、すでにママとして頑張っているのでしょうか?
妊娠週数別のワンポイントアドバイスです。
ご自分の妊娠週数がわからない方は、まずは、作ってみようあなたの妊娠カレンダーでご自分の妊娠週数を把握してみてくださいね。
妊娠8~11週
そろそろ「つわり」が始まった方もいるかと思います。
妊娠中は心も身体も非常にデリケート。
自分をいたわる気持ちを忘れずに。
○“つわり”について
症状は個人によってだいぶ違うようですが、通常は、1ヶ月程度でおさまります。体質的なものや環境のストレスも影響するといわれています。できるだけ疲労を避けることが大切です。また、食べものを受け付けられず体重が減ったり、1日に何度も吐くような状態は「妊娠悪阻」といい、治療を必要とするので「つわり」と区別されます。受診のときに主治医に相談してくださいね。
○葉酸について
「葉酸」という栄養素についてご存知ですか。ビタミンB群の一種で、緑黄色野菜や卵黄、豆などに含まれます。妊娠初期に0.4g/日以上を摂取することで、生まれてくる赤ちゃんが二分脊椎(にぶんせきつい)などになる危険を減らすことができます。野菜を350g/日以上食べることで、必要な葉酸も摂取できますが、難しい時はサプリメントの利用も一つの方法です。
妊娠12~15週
そろそろ胎盤が完成する時期です。おおよそ妊娠15週で胎盤が完成すると、赤ちゃんは栄養をしっかりと吸収することができるので、発育の速度が増してきます。
妊婦さんのおなかが少しずつふくらんでくるのもこの時期からです。
流産の危険がぐっと少なくなってきますので、気分がよければ軽い運動やお出かけを楽しむのも良いものです。
○魚介類に含まれる水銀について
お魚食物連鎖の影響で水銀が蓄積されやすいのは大型(クジラ・イルカを含む)の魚で、これらを妊娠中に大量に食べると胎児の発育に影響を与える可能性があると指摘されています。
だからといって、「魚介類を食べるな」ということではありません。偏りなく食べることでリスクを減らし、かつ、「魚介類の豊富な栄養は摂取しましょう」というものです。
詳しい魚名と食べ方は厚生労働省ホームページをご参照ください。
妊娠16~19週
妊娠5ヶ月の「戌(いぬ)の日」に腹帯を巻いて安産を願う「帯祝い」という行事をご存知ですか?犬は安産で多くの赤ちゃんを産むことから、それにあやかろうという行事です。腹帯は縁起をかつぐだけでなく、ふくらみ始めたお腹を支えて保護し、冷えから守るという実用的な役割もあります。今は、手軽で機能的な製品が出ています。1枚あると重宝しますよ。
○母親学級には行きましたか?
分娩を行う産院やお住まいの市町村で行っているところもあります。妊娠中の生活や出産に向けた準備などについて具体的に聞ける機会です。妊娠週数の近い妊婦さんが集まるので、お友達もできるかもしれません。
ぜひ、参加を!楽しいですよ。
妊娠20~23週
妊娠6ヶ月に入ると胎動を感じる方が多くなってくるようです。安定期といわれる時期ですが、適度に休憩を取ってくださいね。そして、休憩とともに大切なのが水分摂取。ノンカフェインのコーヒーや麦茶・ほうじ茶などでリラックスを。
○歯の健康大丈夫?
「妊娠出産は歯を弱くする」といわれます。妊娠中は“つわり”で不規則な食事が続いたり、歯ブラシを口に入れた刺激で吐きたくなってしまうなど、口腔ケアが難しくなることも。そして、産後は赤ちゃんの世話で自分のことはついつい後回しに・・・。また、ストレスは唾液の分泌を少なくさせるため、虫歯になりやすい状況に。毎日の歯磨きはもちろんのこと、気になっていた虫歯の治療や歯の健診も、妊娠中期の今、ちょっと気にかけてみては?なお、歯科受診の際は、妊娠中であることを伝えてくださいね。
妊娠24~27週
お腹の赤ちゃんはそろそろ1000g。
両手のひらにのるくらいの大きさに成長しています。
妊娠24週からは妊婦健診が2週間ごとになります。
○里帰り出産
里帰り出産を考えているなら産院にそのことを説明し、なるべく早く里帰り先の病院に紹介状を持って受診しましょう。里帰り先が遠方で、移動に飛行機を使う場合は、妊娠9ヶ月頃から診断書の提出を求められるなど制限がつくので注意が必要です。航空会社によって多少の違いはあるようですが、重い“つわり”や妊娠高血圧症候群などがある場合、搭乗を制限される場合もあるようです。いずれにしても、早めのご準備を。
妊娠28~31週
安定期といわれる妊娠中期から、そろそろ後期に移ります。 お腹の赤ちゃんは一段と赤ちゃんらしい姿になり、内臓の機能も成熟しつつあります。この頃になると、赤ちゃんはしっかりと外界の声が聞こえています。胎動があるとき、おやすみの前などに静かに話しかけてみてください。優しいママの声をちゃんと覚えていますよ。
○早産について
妊娠22週から36週までの間に赤ちゃんが生まれてしまうことを「早産」といいます。早産の原因となる過度の運動やストレスは可能な限り避けることが大切です。また、寝不足や過労はもちろんのこと、冷えも大敵。肌触りの良い肌着は、脳のストレスを緩和します。お腹まですっぽりと包み込む妊婦用の肌着を身につけ、冷えを予防しリラックスしましょう。
妊娠32~35週
お腹がふくらみ、胃が圧迫されるため食欲が落ちる妊婦さんも。赤ちゃんも急激に大きくなる時期なので、人によっては足の付け根が痛くなったり、動くと動悸や息切れも・・・。 また、体重の増え方はどうですか?“むくみ”や食べすぎによる体重増加は避ける必要がありますが、この時期には、週0.3~0.5kgの体重増加が推奨されています。バランスの良い食事で赤ちゃんがたっぷりと栄養を吸収できるよう心がけましょうね。
○マタニティーブルーをご存知ですか?
涙もろくなる、気分が変わりやすいなどの症状が出産直後から現れます。出産による劇的なホルモンの変化によるものと言われていますが、はっきりした原因はわかっていません。また、性格的に繊細な方や、月経時に体調が変化する方に起こりやすいようですが、その程度は様々です。多くの産婦さんが経験するといわれ、通常は数日で落ち着き治療もいらないのでご安心を。このことは、ご家族にも知っておいてもらうと安心ですね。でも、2週間以上続く場合や、症状がひどくなる場合は、きちんとした治療が必要なことも。気になるときは、産院や市町村の母子保健担当の保健師などにご相談くださいね。
妊娠36週~39週
やっと、ここまで来ました。お腹の赤ちゃんは、いつ生まれても大丈夫。あとはママ側の準備だけ。週1回の妊婦健診は大変ですが、もうひとがんばりです。 “むくみ”やいつもと違うお腹の張りはありませんか?また、出血や腹痛など「おかしいな」と思うことがあったら、すぐに産院に連絡し、次の健診を待たずに受診しましょう。
○お産が近づいてきたサインをご存知ですか?
- お腹の張りが頻繁に起こる
- トイレが近くなる
- お腹のふくらみが下がってきたようで胃の圧迫が和らぐ
- 胎動が少なくなる
などがあります。赤ちゃんと会える日が近づいてきています。
○お産に向けた準備
入院のための準備は万全ですか?もう一度きちんと確認しましょうね。まだの方は大急ぎで準備を。また、産後2ヶ月くらいは美容院に行くのも大変な時期です。今のうちにさっぱりとカットしておくのもおススメです。