「一般財団法人三友堂病院」の場合

一般財団法人三友堂病院
人事企画課 課長 中山 隆 さん

看護師に選ばれる病院づくりを目指し、短時間正職員制度の導入をして9年目になります。
現在は、短時間正職員制度を活用している看護師も増え、ワーク・ライフ・バランスが浸透してきています。
日々、短時間正職員と正職員両者の声に耳を傾け、工夫・改善していくことで、より良い医療を提供できる病院づくりを考えていきます。

三友堂病院の取組み

看護師に選ばれる病院づくりへ~短時間正職員制度~

 2006年の診療報酬改定の結果、全国で看護師の確保に向けて動きが活発化し、山形県置賜地域の病院では慢性的な看護師不足に悩まされることになりました。
 家事・介護の問題、労働時間の長さなど点から転職や離職につながり、深刻的な看護師不足が起こり、三友堂病院では、看護職員の離職防止と定着が急務となり、看護師から選ばれる病院になるための施策のひとつとして、短時間正職員制度の導入をしています。(平成20年からの取組み、9年目です)
 現在、看護職員の方々が制度を活用しています。

短時間正職員制度の特徴

  • 1週あたりの勤務時間は20時間以上
  • 勤務パターンは自由
  • 1つの業務を複数のスタッフで分担するワークシェアリングに対応
  • 制度の適応対象は育児・介護だけでなく、資格取得、ボランティア活動などでも制度を活用可能。
  • 1日の労働時間が短い、または、週の労働日数が少なくても、 正職員と同様に、賞与・退職金・有給休暇・福利厚生などが適用される。

短時間正職員制度の活用によりワーク・ライフ・バランスの実現へ

 自己のライフスタイルに応じた多様な働き方ができることで、ワーク・ライフ・バランスが実現できます。
 短時間正職員制度を活用している看護師の方々が、生活面で余裕ができると短時間正職員から正職員になる動きで、継続性が向上し「有能な人材確保と育成」が保て、医療の質の向上が図れます。

短時間正職員制度を活用することのメリットとして

  • 育児・介護との両立
  • 自己啓発…資格取得
  • 社会活動への参加…ボランティア活動
  • 健康面・体力面を考慮…無理のない働き方

病院側のメリットとして

  • 職員の定着
  • 離職率の低下
  • 人材の確保
  • 病院運営の効率化…効率的な人員配置・労働時間の管理・業務分担の見直し

地域の患者様に質の高いきめ細やかな医療の提供を目指して

 三友堂病院の関連施設である、専門学校との連携で看護師の育成と人材確保をし、仕事を続け育児をする看護師のため、安心して子供を預けられる保育所を完備し働きやすい環境を整えています。
 看護師に選ばれる病院づくりのため、病院側が、短時間正職員と正職員の声に耳を傾け、改善していくことで、業務にあたる看護師の意識が高まり、質の高い医療を提供できます。
 日々の業務体制を見直し工夫や改善に努め、より良い病院づくりを考え「質の高いきめ細やかな医療の提供」を目指して取り組んでいきます。