イクメン応援事例 安藤 哲也 さんの場合

NPO法人ファザーリング・ジャパン
ファウンダー/副代表 安藤 哲也 さん

副代表 安藤 哲也 さんイクメン・イクジイ・イキメン(域メン)
子どもたちのためにできること
~ファザーリングのすすめ~

2013年12月8日(日)ヒルズサンピアにて、午前中の「絵本ですよ!パパも子どもも全員集合!」のイベントに引き続き、安藤氏による講演会が行われました。

こちらの講演会では、さっきまでの賑やかなイベントとは違い、大人だけでゆっくりとお話を伺いました。安藤氏ご自身が「イクメン」として目覚めた出来事や、現代社会では家庭だけでなく地域でのイクメンの活動が重要であることなどをお話いただきました。
以下、安藤氏の講演内容をお伝えします。

女性の社会進出が進む現代社会で、社会のみんなが笑顔でいるためにはどうしたら良いかを考えて行くと、男性の育児・家事、介護、地域活動への参加に注目が集まり、社会の仕組みとして取り入れていくことが重要になってきている。

家庭では、父親が育児に関わることで、母親の育児ストレスが軽減され夫婦関係が強まり、結果的に出生率が上がるなどと社会的にみても良い影響がある。また、父親自身の自活力や世界が広がり、仕事にも良いアイデアが浮かんだり、人生が楽しくなる。これこそワークライフバランス!

NPO法人ファザーリング・ジャパン

大人が笑顔で通える会社に…

イクメンな管理職、
またはイクメンに理解がある
「イクボス」が求められている!!

父親が育児・家事に関わってはいけないという法律はないのに、なぜ育児に関わらない(関われない)のか?→日本には、昔から家事・育児は女性がするものという考えが根強く残っているという背景がある

今のイクメンの中心世代は、20年前より始まった家庭科必修世代。この世代は、男性が家事、育児に参加することもあまり抵抗がないと言われている。

管理職と、いま育児が必要な世代との気持ちのずれにより、上司が帰っていないから自分も帰れないという「協調圧力」がかかったり、育休をとりづらかったりするのが現状。
「企業うつ病」率は世界一と言われる日本で、仕事も家庭も大事にするワークライフバランスは最強の福利厚生と言えるのではないか。イクメンに理解のある「イクボス」が求められている。

もはや長時間労働は美徳ではない、人間らしい働き方をすることが美徳である会社が育児・介護も支援するしくみをつくらなければならない。

NPO法人ファザーリング・ジャパン

子どもは地域へのパスポート(入場券)

「域(イキ)メン」が増えれば地域が活性化
祖父支援~イクジイプロジェクト~

家庭、会社だけでなく、地域で活躍するイクメン(イキメン)が増えると、地域の安全性が高まり、子どもが多様な父性に接し、社会性や職業感が育つ、コミュニティが育つなどという利点がたくさんある。また、父親自身の世界も広がる。

そして祖父支援、「イクジイ」は次世代育成と地域・社会貢献のキーパーソンである。
実際の「イクジイ」として活躍している方をロールモデルに、定年は社会的リタイアではないということ、「イクジイ」が子育て世代に与える良い影響をお話頂きました。

<受講者の感想から>

受講者は、子育て中の方、管理職の方、子育てを終えられた方など…様々でしたが、皆さんそれぞれの立場で安藤氏のお話を聴いていたようです。
「自分の事を指摘されているようだった」「もう一度子育てをやり直したいと思った」「結婚した娘の旦那様にぜひ聴いて欲しい」「自分はイクメンじゃなかったのでイクジイとなって関わりたい」…など感想も様々でした。

午前中の絵本の読み聞かせ実演に始まり、どっぷりと「イクメン」を享受してくださった安藤氏、ご自身の実体験を交えながらとても楽しく参考になるお話ばかりでした。
ありがとうございました。