イクメン応援事例 「地域みんなで子育て応援団・やまがたイグメン共和国」の場合

地域みんなで子育て応援団
・やまがたイグメン共和国 共催イベント
子育て応援イベント『みんなでつくる子どもの笑顔』

3月1日(日)山形県生涯学習センター遊学館にて、『みんなでつくる子どもの笑顔』をテーマとした講演会と分科会が開催され、取材させていただきました。

イベント内容

基調講演

『仕事も家庭も、よくばろう!』~脱“不機嫌な職場、不機嫌な家庭”~
講師 川島高之(NPO法人ファザーリング・ジャパン理事)

はじめに川島先生から、子育ては世界で一番タフだが価値のある仕事であることの説明があり、3つのパートに分けて講演していただきました。抜粋して箇条書きで掲載させていただきます。

Part1 子育て講座『我が子のチカラを信じよう』
  • 子育て四訓
    1. 乳児は、しっかり肌を離すな
    2. 幼児は、肌を離せ、手を離すな
    3. 少年は、手を離せ、目を離すな
    4. 青年は、目を離せ、心を離すな
  • 子育ての目的は、『子どもが自立した社会人になる』ため。
    そして自立するために重要なことは『自分のチカラで進もうとする意志と、自分は価値ある存在なんだという自己肯定感』を子どもが持てるようになること。
    しかし親は、子どもに対して過干渉、直ぐに手を貸す、そして否定的になりがちなもの。
    だから親は、子どものチカラを信じ、子どもが失敗しながらもやり遂げることを『待つ』ことが大切。
Part2 ワークバランス講座『笑っている親でいること』
  • 子供が「大人になりたい」と感じるために、最も身近な大人である親が家庭を大切にし、笑顔のある生活を送ること。
  • 社会・仕事・配偶者へ不満を持っている親も少なくない。だから親は、笑顔のある生活を送れるよう、自らも人生を楽しむことが大切。
  • 子育て、家事、趣味といった私生活、仕事、地域活動の「三方よし」で笑っている親になろう。
Part3 働き方講座『イクボスが社会を変える』

イクボス十か条

  1. ①理解
    部下が、子育て・介護・地域活動などのライフに時間を割く事へ、理解を示していること。
  2. ②多様性
    ライフに時間を割いている部下を、差別や冷遇せず、ダイバーシティーな経営をしていること。
  3. ③知識
    ライフのための社内制度(育休制度など)や法律(労基法)を知っていること。
  4. ④組織浸透
    管轄している組織全体に、ライフを軽視せず積極的に時間を割くよう、推奨し広めていること。
  5. ⑤配慮
    転勤や単身赴任など、部下のライフに大きな影響を及ぼす人事については、最大限の配慮をしていること。
  6. ⑥業務改善
    育休・介休取得者などが出ても業務が滞らないよう、情報共有やチームワーク醸成の手段を講じていること。
  7. ⑦時間捻出
    部下がライフ時間を取りやすいよう、会議や書類の削減、意思決定の迅速化などを進めていること。
  8. ⑧経営目線
    ボスや上司、人事部などに対し、社員のライフを重視した経営をするよう、提言していること。
  9. ⑨自らWLB
    ボス自ら、仕事×私生活×社会貢献というWLBを重視し、楽しんでいること。
  10. ⑩業績達成
    組織の長として、職責を全うし、業績やコミットメントを果たしていること。

分科会1 パネルディスカッション『地域ぐるみの子育て応援』

コーディネーター
 野口比呂美(NPO法人 やまがた育児サークルランド 村山)

パネリスト
 中鉢裕子(NPO法人 はぐくみ保育園 最上)
 髙橋エミ(NPO法人 ほっと 置賜)
 伊藤和美(NPO法人 明日のたね 庄内)
 髙橋由和(NPO法人 きらりよりじまネットワーク)
 五十嵐健裕(やまがたイグメン共和国)

分科会1は、『地域ぐるみの子育て応援』をテーマに50人位の方から参加していただきました。
各地の子育て支援をしているNPO法人と、やまがたイグメン共和国の代表の方から、子育て支援をしている実例、取組みなどが発表され、みなさん大いに参考にされていました。

分科会2 講演+ワークショップ
『パパ・ママ集まれ!家族のハッピーバランスが子供を育む』

講師 高祖常子(NPO法人 ファザーリング・ジャパン理事)

分科会2は、講演+ワークショップ形式で行われ、女性の愛情曲線や自己分析も含めた心のコップ分析など、これまで知らなかったことを教えていただきました。家族みんながハッピーバランスを保つことが、子どもを育てるうえで大事なことがよくわかりました。

参加された方の感想

基調講演

  • 親として持っていたい3つの根幹は、これから子育てしていく親にも思春期の親にもすべての親に対して必要で、改めて他の人にも教えたいと思いました。
  • まずは『笑っている親でいたい』と思いました。待つ子育て、指針にします。
  • 笑顔を忘れないように(子どもに対しても)したいです。イクボスがもっと広がるようになるといいなと思いました。
  • WLBが50-50でなくてもいいこと。全体のトータルでのバランスが大事とのことで大変ためになりました。
  • 笑っている親でいること、2人目のママにならないようにという言葉が心に響きました。
  • 子どもをつくる暇もないと思い仕事を辞めましたが、三方よしの人生を送りたくなりました。

分科会1 パネルディスカッション『地域ぐるみの子育て応援』

  • いろいろな地域での活動がわかり、また何をしなければいけないのか考えさせられました。
  • もっと地域に出ようと思いました。
  • 知らないことがたくさんあった。県にも面白い活動をしている団体がこんなに多いと知れて良かった。参加者の方と交流できる時間がもっとあれば良かった。

分科会2 講演+ワークショップ『パパ・ママ集まれ!家族のハッピーバランスが子供を育む』

  • 女性の視点からの話が聞けて大変参考になりました。ありがとうございました。
  • 自分でハードルを上げていたところがあった。気持ちの切りかえ方のヒントになった。
  • 普段の夫婦のコミニュケーションが大事と感じました。